トピックス

まだまだ あきらめない
市民団体 今後の活動を決定  王子公園再整備問題

2024/04/24

「王子公園・市民ミーティング」実行委員会は全体会議を開き今後の活動計画について話し合った=3月31日、兵庫県福祉センター

「王子プールを残せ」の大運動へ  

 「まだまだあきらめるのは早すぎる」―。王子公園(神戸市灘区)の再整備問題は、「大学誘致ありき」の進め方に反対する多くの市民の声を全く聴き入れることのないまま神戸市は計画を進め、昨年12月には関西学院大学との間で基本協定を締結し、今年2月には公園の一部の売却を可能とする都市計画案の承認議決まで至っている。こうした局面のなか、「あきらめるのは早すぎる」と、「王子公園・市民ミーティング」実行委員会は3月31日、中央区内で今後の活動計画を協議・決定するための全体会議を開いた。43人の会員らが参加して多くの意見が交わされた。
 会議ではまず、小林るみ子実行委員会代表がパワーポイントを使ってこれまでの経過を報告し、故坂本龍一氏の「声を上げ続ける。あきらめないで、がっかりしないで、根気よく。社会を変えるには結局、それしかない…」との言葉を引き、奮起を呼びかけた。
 続いて金丸正樹事務局長が今後のアクションプランを提起したのち参加者の意見交換が行われた。チラシを見て初めて参加したという外国人姓の女性をはじめ多くの意見やアイデアが出された。「行政訴訟を検討しよう」「神戸市・関学・阪急の結託があるのでは」「防災の面からも再整備計画は問題だらけ」「大学誘致計画は、大学設置基準に違反している」など白熱した議論となった。
 こうした議論をもとに今後、神戸市に対して、①新スタジアム建設についての近隣説明会を開くこと、②市民や専門家を含む「王子公園のあり方検討会」を設置すること、③環境アセスメントを実施すること、④樹木の伐採数を示すこと、⑤今秋に解体予定としている王子プールを残すことの5点を求めていくことを確認した。
 とくに当面は夏に向けて「王子プールをなくさないで!」の大運動を起こしていくことを主要課題として取り組み、それに向けての署名活動の開始やオリジナルTシャツの作成、インパクトのある目に見えるアクションの計画・実施などに全力をあげることを決めて全体会議を終えた。
(正)