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加西市・鶉野飛行場跡周辺へ
戦跡をスタディツアー
平和憲法を守る高砂市民の会

2022/10/12
防空壕跡の中に入って当時を体験したスタディツアー=9月25日、加西市
 平和憲法を守る高砂市民の会の「平和を考えるつどい」として、加西市に残る鶉野飛行場跡を巡るスタディツアーが秋晴れの9月25日、18人が参加して行われた。
 フラワーセンター南に長さ1,200m、幅60mの滑走路が南北に延びて残っている鶉野飛行場跡。この鶉野飛行場は太平洋戦争が始まって2年後の1943年3月から姫路海軍航空隊の飛行訓練基地として地元住民や朝鮮人労働者を使って半年の突貫工事で造られた。
 滑走路の南東部は今、神戸大学食資源研究センターの農場や牧草地となっていて、その中や周辺に戦跡が点在している。
 防空壕は素掘りのものもあるが、海軍の基地なのでコンクリート造りの頑丈なものもある。普段は鉄の門で閉じられ鍵がかかっていて中に入れないが、ボランティアガイドをお願いしていたので中に入って体感できる。砲弾、爆弾、機銃弾を貯蔵した爆弾庫は壁の厚さが1mもある。農場の中のこんもりとした盛り土の下には自力発電機を据え付けていた巨大地下壕があり、民家の庭先にかまぼこ様の外観の地下指揮所がある。
 以前は滑走路脇に在った「平和祈念の碑」は「Soraかさい」の傍に移されて在る。
 残された歴史から学び、後世に伝え、平和への願いを込める場として保存され続けることを願いながらこの日の見学を終えた。(嶋谷)