新社会兵庫ナウ

水脈(2020年1月21日号)

2020/01/21
 元旦、恒例の初歩きは約2万5千歩のコースだった。今年は家を出るのがやや遅くなって、いつも初日の出を拝するところに着いたときはすでに陽は昇っていたが、穏やかな正月だった▼そんな年末年始にとんでもないこと、出来。ひとつはカルロス・ゴーンのレバノン逃亡。数十億円かけて周到に準備した逃亡劇であったことは間違いないようだが、世界の富の82%を所有する1%に属する人間だからこそ可能だった「犯罪」だと思えば何とも腹立たしい。もうひとつはトランプが指示したイラン革命防衛隊部隊のソレイマニ司令官の殺害。国際法も道理もあったものか、傍若無人の振る舞いのアメリカには反吐が出る▼ゴーンの事件も、こちらのほうも、今後の展開は不明であり、大いに懸念されるところであるが、翻って安倍政権はというと、昨年の「桜を見る会」疑惑、公文書クライシス、議会軽視・無視からIR疑獄と、もう政権末期のような様相を呈し始めている。内政も外交も、口にすることと実際との乖離は何とも甚だしい▼あまりスカッとした正月ではなかったが、オリンピック・パラリンピックには乗せられず、予想される選挙も含め、まともな社会をめざす運動にまい進する1年か。