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若者のひろば(2025年8月27日号)
山川菊栄に学ぶ学習会
2025/08/27
いま毎月1回、『山川菊栄評論集』(鈴木裕子編/岩波文庫)をテキストに学習会をしていて、それがとても面白いです。正確には、灘区の地で社会主義理論研究を長年続けてきた諸先輩方(ほとんどが男性)が主催する定例学習会ですが、党の青年や周辺の仲間などにも積極的に声掛けをされ、5年ほど前から飛び入りで参加した私にとってもありがたい学習と交流の場となっています。テキストによって参加者の入れ替わりはありますが、今回の学習会はオリジナルメンバーに加え、40代女性3人を含む青年が参加しています。
本著には、山川菊栄さんの廃娼論争や母性保護論争、労働組合婦人部論争などの主な論争、女性の地位や日本社会などに対する評論が収録されています。全編が「私有財産制度を基にした資本主義社会と同時に、男性による女性支配が階級社会を支えている」という山川菊栄さんの問題意識で貫かれており、論争相手が誰であろうと常に切れ味鋭く、冷静で論理明晰です。また、山川菊栄さんが取り上げている軍国主義・帝国主義時代の社会の諸課題と、現代社会の諸課題が本質的には何も変わっていないことと同時に、社会主義者や活動家らが弾圧され殺された治安維持法の時代に、こんなに明快に権力や封建的な社会構造を批判し、現代よりもよっぽど先進的な主張をしていたことに、一同毎回圧倒されています。
ただ、ズバっと言い切る山川さんの主張に、毎回、順番で担当するレポーターの受け止め方も様々で、共感したり、「自分には厳しすぎる」と硬直してみる人もいたり、自分や家族の話などもたくさん出てきて、議論が活発なのが本学習会の特徴です。
さらにこの学習会には、実際に山川菊栄さんと直接話しをしたこともある、社会主義運動の歴史の生き字引的な存在である今村稔さんも参加されており、初回には、山川さんの文筆活動や交友関係、年譜を紹介しながらのオリエンテーションがあって、本著を取り組む動機付けをぐっと高めてくれました。
また、まじめな質問はもちろん、山川菊栄さんや同時代のフェミニスト・伊藤野枝さんの当時のスター性、夫・山川均さんとの関係性など、ミーハー的な質問にも都度答えていただき、歴史が身近に感じられ、大変豪華な内容となっています。
何よりも、山川さんは一貫して、「女工」や「娼妓」など無産階級の女性や、被征服民族や被差別などの弱い立場におかれている人々と連帯し人権回復と平和な社会を目指していること。反封建主義・反資本主義を掲げる無産政党が、社会の中で被圧迫者の集団を形成しているすべての女性に共通の「特殊要求」を代表していくことは当然の任務であり、女性の解放が結局は男性労働者を含む全無産階級の勝利につながっていくと喝破していること。男性支配を打ち破るべく女性自らの主体の変革・自立も唱える、山川菊栄さんの言葉ひとつひとつが心に響き、がっくりとしてしまいそうになることが多い世の中ですが、私は元気と力をもらっています。そして、もっと知りたいと今日も学習会に通っています。
(岡崎彩子)
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本著には、山川菊栄さんの廃娼論争や母性保護論争、労働組合婦人部論争などの主な論争、女性の地位や日本社会などに対する評論が収録されています。全編が「私有財産制度を基にした資本主義社会と同時に、男性による女性支配が階級社会を支えている」という山川菊栄さんの問題意識で貫かれており、論争相手が誰であろうと常に切れ味鋭く、冷静で論理明晰です。また、山川菊栄さんが取り上げている軍国主義・帝国主義時代の社会の諸課題と、現代社会の諸課題が本質的には何も変わっていないことと同時に、社会主義者や活動家らが弾圧され殺された治安維持法の時代に、こんなに明快に権力や封建的な社会構造を批判し、現代よりもよっぽど先進的な主張をしていたことに、一同毎回圧倒されています。
ただ、ズバっと言い切る山川さんの主張に、毎回、順番で担当するレポーターの受け止め方も様々で、共感したり、「自分には厳しすぎる」と硬直してみる人もいたり、自分や家族の話などもたくさん出てきて、議論が活発なのが本学習会の特徴です。
さらにこの学習会には、実際に山川菊栄さんと直接話しをしたこともある、社会主義運動の歴史の生き字引的な存在である今村稔さんも参加されており、初回には、山川さんの文筆活動や交友関係、年譜を紹介しながらのオリエンテーションがあって、本著を取り組む動機付けをぐっと高めてくれました。
また、まじめな質問はもちろん、山川菊栄さんや同時代のフェミニスト・伊藤野枝さんの当時のスター性、夫・山川均さんとの関係性など、ミーハー的な質問にも都度答えていただき、歴史が身近に感じられ、大変豪華な内容となっています。
何よりも、山川さんは一貫して、「女工」や「娼妓」など無産階級の女性や、被征服民族や被差別などの弱い立場におかれている人々と連帯し人権回復と平和な社会を目指していること。反封建主義・反資本主義を掲げる無産政党が、社会の中で被圧迫者の集団を形成しているすべての女性に共通の「特殊要求」を代表していくことは当然の任務であり、女性の解放が結局は男性労働者を含む全無産階級の勝利につながっていくと喝破していること。男性支配を打ち破るべく女性自らの主体の変革・自立も唱える、山川菊栄さんの言葉ひとつひとつが心に響き、がっくりとしてしまいそうになることが多い世の中ですが、私は元気と力をもらっています。そして、もっと知りたいと今日も学習会に通っています。