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「王子公園こわさんといて」
市民が抗議集会とデモ  6.1 神戸市役所前
関学は応募の取り下げを

2023/06/01
【写真説明】
(上)王子公園の再整備問題について市はもっと市民の意見に耳を傾け対話をと、神戸市役所前で市民約100人が集会を開いた=6月1日、神戸市中央区
(下)集会後は三宮センター街などを通って「王子公園を守ろう」と市民にアピールするパレードを行った=6月1日、神戸市中央区

 
 「王子公園こわさんといて」「大学誘致のために公園を切り売りするなんてもってのほか」―。大学誘致を前提とする神戸市の王子公園再整備計画に反対し、市民の声に十分耳を傾けようとしない市の強引な進め方に抗議する集会が6月1日昼、神戸市役所前で開かれ、約100人の市民が参加した。参加者らはマイクリレーで、市民の貴重な財産である王子公園を大切にしたい思いを訴え、こうした思いを踏みにじるような神戸市のやり方に怒りの声をあげた。主催したのは、「王子公園の未来はみんなで決める」と活動を続ける「王子公園・市民ミーティング」実行委員会。
 
大学誘致をめぐり4月28日の公募締め切りまでに応募があったのは関西学院大学だけ。市の予定ではプレゼンテーションなどを経て6月中にも優先交渉権者が決められるが、こうした局面の中での抗議集会となった。
集会はシンガーソングライターの矢谷トモヨシさん自作の「王子公園こわさんといて」の歌の演奏から始まった。
つづいて王子公園を愛する市民らが、王子公園にかける自分の思いや活動の中で聞いてきた市民の声を次々と述べた。「そもそも大学誘致には無理がある」「大学誘致のための公園の切り売りはやめて」「市民の財産である公園を市民の意見も十分聞かずに壊さないでほしい」「大学誘致は王子公園のすばらしい景観・環境や防災機能も損ない、市民の生活・憩いの場を奪うことになる」「自分は関学出身だが、関学にも思い止まってほしい」。
また、大学誘致ではなく今ある施設の再整備を基本に据え、市民自身が創った再整備計画『王子公園・市民ビジョン』の優位性を訴え、市もこの計画を検討するよう求める声もあがった。
つなぐ神戸市議団の香川しんじ、あわはら富夫両市議からは連帯と激励のスピーチがあり、今後予定される都市計画審議会での審議も見据えて声をあげ続け、息長く闘おうとの提起も行われた。
集会では、これらの発言を集約し5点にわたる神戸市への申し入れ事項を確認。集会後、6月16日までの文書回答と懇談の場の設定を求めて市の担当者に申し入れた。
さらにこの日の行動の締めくくりとして、市役所前から三宮センター街を通ってJR元前駅前まで歌も歌いながらプラカードなどを掲げて「王子公園を守ろう」のアピールを行うパレードを行った。
「王子公園・市民ミーティング」実行委員会では、関西学院に対する「王子公園への応募取り下げを求める緊急署名」にも取り組んでいる。
署名用紙などは同実行委員会事務局まで。ファクス078・200・6351(こうべ保健サービス内)