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王子公園再整備問題
大学公募・公園売却は凍結を
公園の未来はみんなで決める

2023/02/23

【写真説明】(上)昨年10月から王子公園の再整備についてのシール投票の呼びかけなどを続ける「王子公園・市民ミーティング」実行委の有志女性たち=2月8日、神戸灘区     (下)「王子公園・市民ビジョン」をアピールするチラシ


 王子公園(神戸市灘区)再整備問題をめぐり、市民の声を受け入れようとしない神戸市の強引な計画推進は住民自治に背くものだと、「王子公園の未来はみんなで決める」を合言葉に活動を重ねてきた「王子公園・市民ミーティング」実行委員会(事務局・こうべ保健サービス)は昨年12月19日、市民の意見を基に専門家も交えて策定した再整備案「王子公園・市民ビジョン」を発表。しかしその一方で、神戸市は翌日の20日に大学誘致の公募要項を発表し、21日から公募を開始した。すでに複数の大学が公募に意欲的とされる。2月13日からの神戸市会では再整備計画をめぐる議論も展開される。こうした重要な局面を迎え、この問題への市民の関心をさらに高め、主権者である市民の声を集めようと、同実行委員会は一段と活動に力を込めている。

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 再整備計画をめぐる神戸市の今後のスケジュールは以下のようなものだ。2月14日までに応募予定者登録を受け付け、3月27日から4月28日までを応募申込の受付期間とし、5月下旬にはプレゼンテーションを実施。6月頃に優先交渉権者の決定、公表を行い、基本計画の最終確定、都市計画手続きへと進む。
 こうした流れに抗し、応募に意欲的な大学に応募を辞退させるような世論形成とそのための行動が必要だとして、「王子公園・市民ミーティング」実行委員会は、応募申込の受付までの期間がきわめて重要な局面だとして、いま以下のような取り組みを進めている。
 ①まず、市民に対しては、引き続きチラシやホームページ(「王子公園・市民ミーティング」で検索)などで神戸市の再整備計画の問題点とそれと対抗する「王子公園・市民ビジョン」についての周知・宣伝を図る。
 ②市会議員に対しては、「公開アンケート」を実施し、結果を公開する。
 ③神戸市会に対しては、2月議会に請願を提出する。
 ④応募を予定する大学に対しては、すでに一部の大学にはアプローチを行ってきているが、市民との懇談会の場の設定を要請し、その実現を図る。
 ⑤さらにはメディア対策も積極的に行う、などである。
 こうした活動の一環として、昨年10月から実行委員会の有志の女性たちが毎週水曜日の昼間にスタンディング行動を始めたが、その行動は今も継続している。
 神戸市会ではつなぐ議員団と共産党議員団は大学誘致と公園の土地売却には反対の立場を明確にしているが、同実行委員会の事務局に加わる小林るみ子市議も2月議会で請願の代表紹介議員として論陣を張る。