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問題への取り組みの反省から
ハラスメントの学習会 新社会党兵庫県本部
2023/02/22

【写真説明】牟田和恵・大阪大学大学院名誉教授の講演でハラスメント問題について学んだ=1月30日、神戸市中央区
新社会党兵庫県本部(粟原富夫委員長)は1月30日、党内向けに「ジェンダー学習会」をリモートも併用して中央区文化センターで行った。県本部内で発生したハラスメント問題に適切な対応ができなかった反省から、まずハラスメントとは何か、ジェンダーとは何か、一から学び直そうとの取り組みだ。大阪大学大学院名誉教授の牟田和恵さん(ジェンダー論・社会学)に講師を依頼し、「ハラスメント問題の理解と対応」と題する講演を受けた。講演要旨は以下の通り。
- (数々のセクハラ裁判支援や研究などの経験から言えることは)、セクハラ、モラハラ、アカハラなどにかかわらず、ハラッサーは自分がしたことがハラスメントとは考えず、「通常の指導」「誤解」「相手に落ち度」と考える。セクハラの場合、加害者は自分側のストーリーをまき散らし、周囲をまきこみ、加害を拡大させることが多く、時に対抗訴訟も起こす。
- 問題解決にあたる側の錯覚として、ハラスメントが白か黒か解明できるはずと考える。しかし、双方の言い分は全然違うので、真相解明不十分として問題解決が遅れていく。もたもたしている間に、被害者はもともとのハラスメント被害だけでなく、就労・就学環境の悪化や精神的苦痛などさらなるダメージを受ける。とにかくすべきは、被害者の救済、環境回復である。
- 2次被害、3次被害は組織の責任である。そうならないためには、被害の小さな芽の段階から改善を図っていく。被害者が我慢を続けることなく相談しやすい環境を作るなど、リーダーシップが求められる。