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明石で脱原発学習会
脱原発明石・たこの会と憲法を生かす会・明石が共催

2023/02/22
 反原発を貫いた京都大学「熊取6人衆」の1人、今中哲二さんを講師に迎えた学習会(『〜未来を見据える脱原発学習会〜「原発回帰政策」の裏に見えるもの』)が1月8日、明石で開かれた(写真)。
 脱原発明石・たこの会と憲法を生かす会・明石の共催で、年明け早々にもかかわらず、新聞を見て参加した市民も含め60人近くが参加し、岸田政権の突然の原発政策転換への危機感、関心の高さが確認された。
 今中さんは、福島原発事故から12年、終わりなき事故の後始末が続いているのに、誰が何のために日本の原発を推進しているのかという問題意識から、核分裂や原発の仕組みという基礎知識から、福島原発事故の現状と課題、核オプションや核燃料サイクルの失敗、利権に群がる「原子力村」の実態等にも触れて、岸田政権の「原発回帰政策」の狙いを明らかにした。
 特に、昨年8月、突如打ち出され12月のグリーントランスフォーメーション(GX)会議で決定された次世代革新炉の開発・建設について、革新軽水炉・小型軽水炉・高速炉・高温ガス炉・核融合の5つの炉の解説をし、いずれも技術的にクリア困難な課題が多い幻の「革新炉」であり、10年程度で実現する見込みはないと断言した。
 結局、岸田政権の「原発回帰政策」とは、ウクライナ戦争によるエネルギーの逼迫や食料・資材の高騰からの国民の不安感と、気候変動問題での「カーボン・ニュートラル」への流れを背景に、「GX」というよく分からないキャッチフレーズで原発への追い風を作り、再稼働の加速と運転寿命の延長が狙いだと指摘した。(岡崎義徳)