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労働組合つぶしを許さない
「兵庫の会」が総会と映画上映 関生支援
映画「こころから」を上映

2022/12/15
映画では厳しい弾圧の中での勝利判決の報告も行われた=11月30日、中央区文化センター
 全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部(関生支部)にかけられた異常な刑事弾圧事件(関西生コン事件)は労働組合・労働運動そのものを破壊しようとする攻撃だとして、関生支部と連帯し支援を広げようと、2020年10月30日に結成された「労働組合つぶしを許さない兵庫の会」は11月25日、中央区文化センターで第3回総会を開いた。総会には会場からあふれるほどの100人余りが参加し、第1部の総会議事のほか、第2部ではドキュメンタリー映画『ここから 「関西生コン事件」と私たち』の上映や闘いの現場からの報告、裁判の現状報告などが行われた。
 
 総会第1部の冒頭、「兵庫の会」の立ち上げを中心的に担った小西純一郎さん(ひょうごユニオン事務局長)が9月に急逝したことを受け、参加者全員で黙とうを捧げた。
 呼びかけ人代表として岩佐卓也さん(専修大学経済学部教授)があいさつ。「検察官が取り調べ中、連帯労組をどんどん削るという組合切り崩しの発言をしたことが明らかになっている。検察の人権無視を許さないためにも裁判に勝たなければならない」などと訴えた。
 昨年11月の第2回総会からの活動経過報告や活動方針の提案では、関生支部への攻撃は他人事ではなく、労働者全員にかけられた攻撃であることが強調され、「兵庫の会」の強化・拡大をはかる方針案などが確認された。
 また、今総会で「呼びかけ人」を「共同代表」と改めることも確認された。共同代表は、赤松範夫(弁護士)、岩佐卓也(専修大学経済学部教授)、上原康夫(弁護士)、碓氷良介(全港湾神戸支部委員長)、岡粼進(ひょうごユニオン委員長)の5氏。
 第2部で上映された映画『ここから』では、ストなどを威力業務妨害の罪で逮捕し有罪とする国家権力と司法による不当弾圧への労働者の不安、動揺、苦悩、組合脱退の葛藤、そしてこれらを乗り越えていくシングルマザーの組合員、松尾聖子さんらの労働者としての生き様や仲間の連帯などが描き出されている。
 上映後、映画に出演した松尾さんが発言。「関生支部を脱退したことを正当化する組合員もいるが、私は何も悪いことをしていない。権力に負けたくない。全国の労働者がストを当り前にできる社会にしていきたい」と力強く決意を表明した。
 関生支部の湯川裕司委員長も現場からの闘いの報告と決意を語った。
 最後に森博行弁護士(大阪労働者弁護団)が関西生コン裁判の到達点と課題について報告を行い閉会した。(菊地)