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柳澤協二さんが講演
11・30憲法集会を開催
総がかり行動兵庫県実行委員会

2022/12/15
①「戦争回避」こそがキーワードだと訴えた柳澤協二さん=11月30日、中央区文化センター
②講演する柳澤協二さん

 岸田政権が「防衛力の抜本的強化」の名のもと、軍事費のGDP比2%、敵基地攻撃能力の保有をも打ち出して「戦争する国」づくりにつき進もうとするなか、「戦争させない、9条壊すな!総がかり行動兵庫県実行委員会」は11月30日、神戸市内で憲法集会を開いた。オンラインで生配信もされた。
 集会では、「戦争不安時代を生きる キーワードは『戦争回避』」と題して柳澤協二さん(元内閣官房副長官補―安全保障・危機管理担当)が講演した。
 柳澤さんは、ウクライナ戦争、台湾有事危機、北朝鮮のミサイル発射などで日本人に戦争不安が高まるなか、「戦争に備える」「戦争を回避する」の2つの処方箋が必要であること、そして、戦争への備えとは? 戦争をどう回避するのか? 何を守るのか? と問題の提起を行い、話を進めた。
 ほんとうに戦争の危機を感じているとして、守るべきは70年以上にわたって1人の戦死者も出さず、この国には戦争がなかったという状況だとし、敵基地攻撃など抑止力をめぐる現在の暴走する論議を戒め、外交努力をはじめ徹底的に戦争を避ける努力の必要性を強く説いた。そして、「憲法とは非戦の国家像」だとして、紛争解決外交を謳う憲法前文の普遍的な理念の意義を強調した。
 講演後、事務局から来年5月3日の「5・3兵庫憲法集会」の開催要項が発表され、1万人集会の再現を、との呼びかけが行われた。